動画編集外注の費用相場を徹底解説【2025年最新版】

動画コンテンツの需要が高まる中、動画編集を外注したいと考える企業が増えています。しかし
「具体的にどのくらい費用がかかるのか」
「どうすればコストを抑えられるのか」
といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、動画編集外注の3つの形態とそれぞれの費用相場、メリット・デメリット、選び方のポイントまで詳しく解説します。実際の現場で培った経験をもとに、実務で役立つ情報をお届けしますので、ぜひ参考にしてください。

東京大学卒業後、金融機関、スタートアップベンチャーを経て2016年にサイバーエージェントに入社してインターネット広告事業に従事した後、2020年7月に独立しました。
特に広告領域においてはプランニングから運用まで幅広く携わり、ナレッジは日本トップレベルだと自負しています。
◆ 経歴
2014:東京大学行動文化学科 卒業
2014:住友生命保険相互会社 入社
2015:株式会社RoseauPensant 入社
2016:株式会社サイバーエージェント 入社
2020:株式会社CYANd 創業/代表取締役就任
2022:株式会社Minato 入社/広告事業責任者就任
動画編集外注には3つの形態がある
動画編集を外注する際、まず理解しておきたいのが外注先の種類です。大きく分けて「フリーランス」「クラウドソーシング」「制作会社」の3つの形態があり、それぞれ特徴と料金体系が異なります。
これまでの経験から言えるのは、どの形態が優れているかではなく、自社の目的や予算に合った選択をすることが重要だということです。ここでは各形態の基本的な特徴を整理します。
フリーランスのクリエイター
フリーランスのクリエイターは、個人で動画編集を請け負う専門家です。SNSやポートフォリオサイトを通じて直接依頼することができ、柔軟な対応と細かい要望への対応力が特徴です。
個人のスキルや実績によって料金に大きな幅があり、駆け出しのクリエイターから実績豊富なプロフェッショナルまで選択肢が広いのが魅力です。直接コミュニケーションが取れるため、修正対応もスムーズに進むケースが多いでしょう。
クラウドソーシングサービス
クラウドソーシングサービスは、ランサーズやクラウドワークスなどのプラットフォームを通じて、複数のクリエイターから見積もりを取得できる形態です。予算や納期を提示すると、複数の応募者から選定できるのが特徴です。
プラットフォームが仲介するため、一定の安心感がある一方、クリエイターの質にばらつきがある点には注意が必要です。ポートフォリオや過去の評価を慎重に確認することが重要になります。
制作会社
制作会社は、企画から撮影、編集、納品まで一貫してサポートを提供する法人組織です。チーム体制で対応するため、大規模なプロジェクトや高品質な動画が必要な場合に適しています。
料金は最も高額になりますが、安定したクオリティと納期管理、トラブル対応力が期待できる点が大きなメリットです。企業のブランディング映像や広告動画など、失敗が許されない重要なコンテンツ制作に向いています。
フリーランスに依頼する場合の費用相場
フリーランスのクリエイターに動画編集を依頼する場合、個人のスキルや実績、対応範囲によって料金が大きく変動します。ここでは一般的な費用感とその内訳を解説します。
基本的な編集作業の料金
フリーランスに基本的な編集作業のみを依頼する場合、10分前後の動画で1本あたり5,000円〜30,000円が相場です。カット編集、テロップ挿入、BGM・効果音の追加といったシンプルな作業であれば、比較的安価に抑えられます。
駆け出しのクリエイターであれば5,000円〜10,000円程度、中堅クラスで10,000円〜20,000円、実績豊富なプロフェッショナルになると20,000円〜30,000円以上が目安となります。動画の長さや編集の複雑さに応じて料金が加算される形が一般的です。
高度な編集が必要な場合の追加費用
モーショングラフィックスやアニメーション、カラーグレーディングなど高度な編集技術が必要な場合、追加で10,000円〜50,000円程度の費用がかかることがあります。特殊なエフェクトやCG合成を含む場合は、さらに費用が上乗せされます。
サムネイル制作やSEO対策のための動画タイトル・説明文の最適化なども依頼できますが、これらは1件あたり2,000円〜5,000円程度の追加料金が発生するケースが多いでしょう。
納期と修正回数による変動
通常納期であれば標準料金で対応できますが、短納期の場合は特急料金が加算されます。例えば、通常1週間かかる編集を3日で仕上げる場合、料金が1.5倍〜2倍になることもあります。
修正回数については、多くのフリーランスが「修正2回まで無料」といった条件を設定しています。それを超える修正が発生すると、1回あたり2,000円〜10,000円程度の追加料金がかかる場合があります。
クラウドソーシングで依頼する場合の費用相場
クラウドソーシングサービスを利用する場合、フリーランスへの直接依頼と比較してやや料金が抑えられる傾向にあります。複数のクリエイターから見積もりを取れる点が最大の特徴です。
一般的な料金レンジ
クラウドソーシングでの動画編集依頼は、10分前後の動画で1本あたり5,000円〜25,000円が相場です。プラットフォーム上で競争が働くため、フリーランスへの直接依頼よりも若干安価になることが多いでしょう。
ただし、プラットフォーム利用手数料として発注額の5〜20%程度が別途発生する点に注意が必要です。この手数料はサービスによって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
品質とコストのバランス
クラウドソーシングでは、予算に応じて幅広い選択肢から選べる反面、クリエイターの質にばらつきがある点がリスクとなります。特に格安で応募してくるクリエイターの中には、経験不足や納期遅延のトラブルが発生するケースもあります。
過去の実績やポートフォリオ、クライアントからの評価を慎重に確認し、適正価格で信頼できる人材を選定することが重要です。最安値だけを追求すると、結果的に修正回数が増えてコストが膨らむ可能性もあります。
長期契約での割引
継続的に動画制作を依頼する場合、クラウドソーシングでも長期契約や複数本まとめての発注で割引が適用されることがあります。
月に複数本の動画を制作する場合は、1本あたりの単価を下げられる可能性があるため、事前に交渉してみる価値があります。
制作会社に依頼する場合の費用相場
制作会社への依頼は、3つの形態の中で最も高額ですが、その分充実したサポートと安定したクオリティが期待できます。企業のブランディングや重要なプロモーション動画など、失敗が許されない案件に適しています。
基本的な料金プラン
制作会社に動画編集を依頼する場合、1本あたり50,000円〜200,000円以上が相場です。編集のみの依頼であれば50,000円〜100,000円程度、企画立案や撮影、ディレクションまで含むトータルサポートになると100,000円〜200,000円以上が目安となります。
高品質なブランディング映像やCM制作など、特にクオリティを重視する場合は300,000円〜500,000円以上かかることも珍しくありません。複数のスタッフが関わるため、フリーランスやクラウドソーシングと比較すると費用は大幅に高くなります。
月額契約での運用サポート
YouTubeチャンネルの運営など、継続的に動画を投稿する必要がある企業向けには、月額契約プランを提供している制作会社もあります。月額100,000円〜500,000円程度が相場で、月に投稿する動画の本数や内容によって料金が変動します。
月額契約のメリットは、単発発注よりも1本あたりの単価を抑えられることと、継続的なサポートにより運用の質が安定することです。長期的な動画戦略を考えている場合は、月額契約の方がコストパフォーマンスが高くなるケースも多いでしょう。
オプションサービスの追加費用
制作会社では、基本プランに加えて様々なオプションサービスを提供しています。例えば、ドローン撮影は50,000円〜100,000円、プロのナレーターによる音声収録は20,000円〜50,000円、アニメーション制作は50,000円〜200,000円といった追加費用が発生します。
また、企画立案やシナリオ作成を依頼する場合は50,000円〜100,000円、SEO対策やSNS運用のコンサルティングを含める場合はさらに費用が上乗せされます。必要なサービスを見極めて、予算内で最適なプランを選定することが重要です。
フリーランスに依頼するメリットとデメリット
フリーランスへの依頼は、コストを抑えつつ柔軟な対応を期待できる一方、いくつかの注意点もあります。ここではメリットとデメリットを整理します。
フリーランスのメリット
フリーランスに依頼する最大のメリットは、比較的リーズナブルな価格で柔軟な対応が期待できることです。個人で活動しているため、大手制作会社のような固定費がかからず、その分コストを抑えられます。
また、直接コミュニケーションが取れるため、細かい要望や急な修正にも迅速に対応してもらえることが多いでしょう。特定のクリエイターと信頼関係を築くことで、自社のブランドや方向性を理解してもらいやすく、長期的なパートナーシップが構築しやすい点も魅力です。
さらに、個人の得意分野やスタイルが明確なため、自社のニーズに合ったクリエイターを選びやすいのもメリットです。例えば、YouTubeに特化したクリエイターや、アニメーション制作が得意なクリエイターなど、専門性の高い人材を見つけることができます。
フリーランスのデメリット
一方で、フリーランスへの依頼には品質や納期にばらつきが出やすいというリスクがあります。個人で対応するため、急病や他の案件との兼ね合いで納期が遅れるケースも起こりえます。
また、規模の大きいプロジェクトや複数の動画を同時に制作する場合、一人で対応しきれない可能性があります。チーム体制ではないため、トラブルが発生した際のバックアップ体制が弱い点も注意が必要です。
さらに、契約や権利関係の取り決めが曖昧になりがちな点もデメリットです。特に著作権や二次利用の権利については、事前に書面で明確にしておかないと、後々トラブルになる可能性があります。
クラウドソーシングに依頼するメリットとデメリット
クラウドソーシングは、複数のクリエイターから選べる利便性がある一方、品質管理の難しさもあります。ここではその特徴を詳しく見ていきます。
クラウドソーシングのメリット
クラウドソーシングの最大のメリットは、複数のクリエイターから見積もりを取得し、予算に合った人材を選べることです。案件を公開すると複数の応募があるため、スキルや実績、提案内容を比較検討できます。
また、プラットフォームが仲介するため、支払いの安全性や一定の品質保証が期待できる点も安心材料です。エスクローシステムにより、納品前に代金を支払うリスクを軽減できます。
さらに、過去のクライアントからの評価やレビューを参考にできるため、初めて依頼する相手でもある程度の信頼性を判断しやすい点もメリットです。評価の高いクリエイターを選ぶことで、トラブルのリスクを減らせます。
クラウドソーシングのデメリット
クラウドソーシングの最大のデメリットは、クリエイターの質にばらつきがあり、当たり外れが大きいことです。特に低価格で応募してくるクリエイターの中には、経験不足や技術力不足の人材も含まれています。
また、プラットフォーム上でのやり取りが基本となるため、細かいニュアンスが伝わりにくく、認識のズレが発生しやすい点も課題です。修正回数が増えると、結果的にコストと時間がかかってしまうケースもあります。
さらに、プラットフォーム利用手数料が発生するため、フリーランスへの直接依頼と比較すると、実質的なコストが高くなる場合があります。手数料の負担をどちらが持つかも事前に確認しておく必要があります。
制作会社に依頼するメリットとデメリット
制作会社への依頼は、最も高額ですが安定したクオリティと充実したサポートが期待できます。ここでは具体的なメリットとデメリットを解説します。
制作会社のメリット
制作会社に依頼する最大のメリットは、企画から撮影、編集、納品まで一貫したサポートを受けられることです。チーム体制で対応するため、大規模なプロジェクトでも安定したクオリティを維持できます。
また、プロのディレクターやクリエイターが関わるため、戦略的な動画制作が可能です。ターゲット層の分析や競合調査を踏まえた企画立案により、成果につながる動画を制作できる可能性が高まります。
さらに、納期管理やトラブル対応が確実な点も大きなメリットです。個人では対応しきれない規模の案件でも、チーム体制でバックアップできるため、安心して任せられます。契約書や権利関係の取り決めもしっかりしているため、法的なトラブルのリスクも低いでしょう。
制作会社のデメリット
制作会社への依頼における最大のデメリットは、費用が高額になることです。フリーランスやクラウドソーシングと比較すると、2倍〜10倍以上の費用がかかることも珍しくありません。
また、組織として動くため、意思決定や修正対応に時間がかかるケースがあります。担当者とのコミュニケーションに加えて、社内での確認プロセスが必要になるため、フリーランスのような迅速な対応は期待しにくい面があります。
さらに、大手制作会社の場合、小規模な案件や予算の少ない案件は受けてもらえない可能性もあります。最低発注金額が設定されていることもあるため、事前に確認が必要です。
動画編集外注先を選ぶ際の重要なポイント
ここまで3つの外注形態とそれぞれの費用相場、メリット・デメリットを解説してきました。では、実際に外注先を選ぶ際にはどのような点に注意すればよいのでしょうか。これまでの経験から特に重要だと考えるポイントを整理します。
自社の目的と予算を明確にする
外注先を選ぶ前に、まず自社の目的と予算を明確にすることが最も重要です。企業のブランディングや広告動画など、クオリティが成果に直結する案件なのか、それとも社内向けの記録用動画など、コストを抑えたい案件なのかによって、適切な外注先は変わります。
予算については、1本あたりの制作費だけでなく、年間でどのくらいの本数を制作するのかも含めて考える必要があります。継続的に動画を制作する場合は、月額契約の方がトータルコストを抑えられる可能性もあります。
実績とポートフォリオを確認する
外注先を選定する際は、必ず実績とポートフォリオを確認しましょう。過去にどのような動画を制作してきたのか、自社が求めるジャンルやスタイルに合った実績があるかをチェックすることが重要です。
特に注目すべきは、同業界や類似する案件の実績です。業界の特性や視聴者のニーズを理解している外注先であれば、スムーズなコミュニケーションと効果的な動画制作が期待できます。
コミュニケーション能力を見極める
動画制作は、外注先との密なコミュニケーションが成功の鍵を握ります。初回の打ち合わせや問い合わせの段階で、迅速かつ丁寧な対応をしてくれるかをチェックしましょう。
レスポンスの速さや提案力、こちらの意図をどれだけ正確に理解してくれるかを見極めることが大切です。スムーズなコミュニケーションができる外注先であれば、制作過程でのトラブルを防ぎやすくなります。
契約内容と料金体系の透明性
見積もりを取得する際は、業務範囲と料金体系が明確かを必ず確認しましょう。編集のみなのか、撮影も含むのか、企画立案やSEO対策も依頼するのかによって費用が大きく変わります。
また、修正回数や納期、追加費用の発生条件についても事前に明確にしておくことが重要です。不明瞭な料金設定の外注先は、後々トラブルの原因になる可能性があります。契約内容は必ず書面で残し、双方で合意した上で進めましょう。
著作権と二次利用の権利
納品後の動画の使用権や二次利用の可否、素材の著作権がどちらに帰属するかも重要な確認事項です。特に商用利用を予定している場合や、複数のプラットフォームで活用する場合は、権利関係の取り決めを事前に明確にしておくことが不可欠です。
フリーランスやクラウドソーシングの場合、この点が曖昧になりがちなので、契約書に明記することを強くおすすめします。後々のトラブルを避けるため、法的な部分もしっかり押さえておきましょう。
まとめ
本記事では動画編集外注の3つの形態とそれぞれの費用相場について解説してきました。
外注先を選ぶ際は、自社の目的と予算を明確にし、実績やポートフォリオ、コミュニケーション能力、料金体系の透明性を確認することが重要です。料金の安さだけで判断せず、費用とクオリティのバランスを見極めることが成功への鍵となります。
私自身の経験からも、動画編集の外注は多くの企業に共通する課題であると強く感じています。適切な外注先を選ぶことで、社内リソースを有効活用しながら高品質なコンテンツを制作することが可能になります。
こうした課題を解決するために、私たち株式会社CYANdでは広告運用から戦略立案、クリエイティブ改善まで一気通貫で支援しています。実際の現場で培った知見を活かしたサービスを提供しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。